昨年9月のツール・ドM・乗鞍 に続く完全人力クライムシリーズ第2段。
駿河湾から富士山山頂への日本一の標高差を日帰りで往復してしまおうというドM企画です。金曜の夜、帰宅後に今月後半の土日のスケジュールと今週末の天気予報を見て、今年行くとしたら明日が最後のチャンスと思いました。
田子の浦から富士宮口経由で登頂するのが体力的に楽なのでしょう。ところが富士山の登山路が混雑するこの時期は富士宮口は渋滞必至。
そこで、今回のチャレンジは千本浜から御殿場口経由で山頂を目指すルートにしました。御殿場口五合目は旧二合目に相当し、他の登山口の五合目に比べて500~1000mも低い場所にあります。道のりが長いうえに山小屋が少ないため、他の登山道に比べて圧倒的に登山客が少ないのです。
ちなみに、富士宮口経由で富士山完全人力日帰り登頂を達成されている方(太平洋から富士山日帰り)はおられるようです。
午前2時に自宅を出発して、車でR1バイパスを走り、沼津の千本浜公園に駐車。
乗鞍の時はスタート地点は海抜6mの富山駅にしましたが、今回は妥協せず、0mからの出発にこだわってみました。
スタート地点。2、3メートル向こうの暗いところは駿河湾の海面。
3時30分、海水にタッチし、日本一のヒルクライムの幕開けとなりました。
R246で御殿場へ行き、市内のコンビニで補給食を調達しました。
25mmの広角レンズの効果もあるんでしょうけれど、富士山遠すぎ…。
駐屯地の門番のおじさんに励まされ、県道23号線を登りました。馬返あたりまで登ると山影はずいぶん大きくなり、俄然やる気が出てきます。
富士宮口方面への道から分岐し、少し下った後、最後の1kmは15%くらいの激坂が続く難関です。
激坂を登り終えれば、雲海の見事な新五合目駐車場に到着。
ここからバイクをおいて徒歩で山頂を目指します。
上はサイクリング用のジャージのまま、下はレーパンの上からSKINSのタイツとランニング用の短パンをはき、足元は厚手の靴下とトレイルラン用のシューズをはきました。
長時間駐輪するのは気が引けますが、盗難されないためにはなるべく目立つ場所に停めることがポイントだと思っています。
休憩所のわきにワイヤーロックでしっかり固定。シューズは山頂まで持って行くと荷物になるので、ペダルにビンディングで固定してビニール袋で覆っておきました。河口湖口ならコインロッカーを利用する手があるんですけどね。
午前7時ちょうど、鳥居をくぐって登山開始。
河口湖口や富士宮口は山頂が手が届きそうなくらい近くにみえましたが、御殿場口新五合目からは遙か遠くに感じられます。
登山口から徒歩5分ほどの大石茶屋でうどんを食べてエネルギー補給。水を買い足して計1500mLを携行。
大石茶屋(標高1550m)から七合目の日の出館(標高3040m)までは営業中している山小屋が一切ありません。当然のことながら、トイレも七合目までありません。
大石茶屋でゆっくりくつろぎすぎました。7時30分、山頂に向けて再出発。
序盤はこんな景色です。
砂礫が深く、一歩進むたびにずるずると数センチ後退してしまい、思うように進めません。
右の写真の正面の山が二ツ塚(標高1929m)ですから、まだどれだけ低い位置にいるのかよく分かります。
辺りに生えている植物の大半はフジアザミ。深さ1~2mに達する根のおかげで砂礫の中でも生き残ることができ、その長い根は土砂崩れを防ぐ働きもあるそうです。
まるで月面にいるかのような殺風景な景色、長い長いジグザグ道をただひたすら登ります。日を遮るものがなく天気が良すぎるのも過酷で、これくらいの天気が一番登りやすいのでしょう。
他の登山道では道端でバテている人を大勢見かけますが、御殿場口ではそんな光景はほとんど見られません。さすがに体力のある人が多いようです。
新六合目(標高2590m)。新五合目から剣ヶ峰までのおおよそ中間地点になります。
六合目小屋という山小屋がありますが、閉鎖されていました。
延々と月面旅行が続きます。
七合目が近づくにつれて、砂礫は浅くなり、歩きやすくなってきました。
七合目の「日の出館」に到着。長い道のりでした。
この先は山小屋が点在しているので、一安心できます。
七合五勺の「砂走館」で豚汁(700円)をいただきました。激ウマ。
山頂は近い。
七合五勺から様相ががらりと変わり、赤茶色の岩稜地帯になります。
赤岩八号館を過ぎると階段つきの急斜面。
ここに来て脚が売り切れてしまいました。数十メートル歩くたびに立ち止まって山頂を見上げ、という動作を繰り返しながら登っていきました。
背後から速い人が。何と、走って登ってる ((;゚Д゚))
ここは空気の薄い八合目ですよ…。
あと少しなのに、なかなかたどり着けません。
少し頭痛がでてきました。軽い高山病でしょうか?
ついに山頂を示す鳥居が見えました。
11時10分、御殿場口山頂に到着。
山頂は素晴らしい天気。お鉢めぐり(8月3日にようやく開通したそうです)を欠かすわけにはいきません。
馬の背の急勾配を登れば剣ヶ峰です。
ついに3776m人力登頂達成!
所要時間7時間50分。
まだ雪がこれだけ残っていました。
下山前の補給に1杯900円のインスタントラーメン。
雲間からスタート地点の駿河湾が見えました。
12時12分、御殿場口山頂から下山開始。
七合目までは登山道と共通のルートになっており、登ってくる人と挨拶を交わしながら下山しました。
七合目から下は下山専用道を通ります。その大半は大砂走りと呼ばれる細かい砂礫が堆積した道になっています。
下山路を示す柱の他は何も見えない、見渡す限りの砂面。異様な風景です。
足元はこんな感じ。スパッツ(写真の黄色い部分)があると靴に砂が入らず快適です。
大砂走りの高速ダウンヒルを堪能。
その後も砂走り風のやわらかい砂礫の道が続き、膝への負担なく下れます。
やがて新五合目の駐車場が見えてきました。
13時42分に登山口の鳥居に到着。下りはあっという間でした。
バイクの方は何事もなくてホッとしました。
自転車用の装備に着替え、空のペットボトル4本をリュックと背中の間のスペースに押し込んで、五合目から海岸までのダウンヒルへと出発。
灼熱地獄の御殿場、裾野を、下り坂とスリップストリームを利用して時速40~50kmで駆けぬけ、沼津市内へ。
そして千本浜へ。
駿河湾の海水にタッチして、感動のゴール!
こうして彼方に見える山頂を眺めると、感慨ひとしおです。
左:スタート前、右:ゴール後
~バイク~
走行距離 85.47km
走行時間 3:49
平均速度 22.3km/h
最高速度 67.9km/h
~登山~
歩行距離 約23.5km
~Total~
所要時間 12:14
消費エネルギー 7455kcal
走行ルート
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